カテゴリー「食」の記事

もてなし 〈キッチン桔梗屋〉

  • 投稿者:Sigeru
  • 2007年3月20日(火)14時57分

客をもてなすということ。鷲田清一がルネ・シェレールの言葉を引用しながらこう書いている。

他者を迎え入れること、それは他者を「われわれ」のうちに併合することではない。すなわち,他者をサプロプリエする(s'approprier = 同化する、専有する、横領する)ことではない。それはむしろ、自己を差しだすことであり、その意味で他者とのぬきさしならぬ関係、関係が意味を決めるのであって〈わたし〉が関係の意味を決めるのではないような他者との関係の中に、傷つくこともいとわずにみずからを挿入してゆくことである。

――鷲田清一『「聴く」ことの力』[別窓]136頁

主人(ホスト)は客をみずからの家に迎え入れる。そして主人の場所へ客を据える。[中略]そこでは客が主人になるからである。すると、本来の主人は客の客となる。客の客として客に接することになる。

――上掲書147頁

せっかく京都へ出てきたので、悠太の大学合格を、よかったなあ、おめでとうとどこか気持ちのいい店でささやかでいいから祝いたいなあと思っていた。前の晩に美樹(風花)と悠太で少し古い雑誌を取り出してきて、北白川にあるキッチン桔梗屋という店に行く事に決める。

扉を開け店に入ると、はじめてなのにからだの力を抜いてくれるやわらかい空気を感じる。「円山公園からこのあたりまで思ったより近いんやなあ」と言うわたしたちの会話に、「ええ、道が混んでない時には・・・」と、となりのテーブルを片付けながら亭主が受ける。ラッキーだったんだ。京都中が渋滞する時期には少し早くて。

四人各様に注文したメインデイッシュを見て味見に少しづつトレードしあおうという会話に、小皿が四客「どうぞ」と持ってこられた。美樹が注文したサーモン入りの山芋のグラタンは秀逸だった。コーヒーとケーキ(これがまたなかなかなもの)をほどよい充実感のなかで味わう。

客がごくふつうに望むことを、ごくふつうにもてなしとして返す。そこには、足し算ではない贅沢がある。「気持ちのいい店でささやかな祝いをしたい」という望みを充分にかなえてくれる店だった。

あっさりトマト・ピザのレシピ

  • 投稿者:Yuuta
  • 2006年7月9日(日)14時10分

ピザを作ってみました。作ってみると意外と簡単、具を色々変えて、やっぱり焼きたてが一番ですね。生地を多めに作って、冷凍しておくと、いつでも作れます。

ピザ生地(直径21センチ、6枚分)の材料

  • 強力粉:350g(私は、強力粉 320g、全粒粉 30g でやっています)
  • ドライイースト:小さじ2
  • 砂糖:大さじ1
  • 塩:小さじ1/2  
  • ぬるま湯:250cc
  • オリーブ油:大さじ2

あっさりトマトピザの材料

  • ピザソース:大さじ3~4
  • トマト:小1個
  • 青ジソ:5~6枚
  • ピザ用チーズ:100g

作り方

  1. 大き目のボールに強力粉、ドライイースト、砂糖、塩を入れてひと混ぜし、オリーブ油を加える。
  2. ぬるま湯を加減しながら全量加えてこねます。こね始めは手にくっつく感じですが、しだいにひとつにまとまるので、こうなってからは、生地がなめらかになるまで10分~15分くらい、力を入れてよくこねます。
  3. 油を薄く塗ったボールに (2) をまるめていれ、ラップをかぶせかいて温かいところにおく。2倍の大きさになったら軽く生地の真ん中を押しガス抜きをする。2~3分軽くこねて、再びボールに戻し、ラップをして1時間寝かせる。
  4. オーブンを 200℃ に予熱する。(3) の生地を6等分して(残った分は冷凍保存)麺棒で直径21センチくらいに伸ばす。(私は、麺棒にくっついてうまく伸びないので、クッキングシートにくっつけるようにして指で伸ばしています)
  5. 表面を何箇所かフォークの先で穴を開けます。
  6. (5) にピザソースを塗り、小さめに乱切りしたトマト、千切りした青ジソ、ピザ用チーズをのせる。
  7. オーブン皿に薄く油をぬり(クッキングシートを引く場合はそのまま)(6) をのせ15分~20分焼く。

上にのせる具はその時有るもので、玉ねぎ、ピーマン、ナス、きのこ、ハム、オイルサーディンなど(写真のは、生オレガノいっぱいと入り)。次はイカの塩辛や練りうになんかも試してみたいと思っています。

金尾恵子さんのエスニック料理

  • 投稿者:Yuuta
  • 2006年5月16日(火)9時47分
[写真「昨年開かれた原画展」]
[写真「お食事風景」]

昨年の4月の事ですが、「絵本による街づくりの会」主催で、絵本作家の金尾恵子さんの原画展が、ペンション・マキノで開催されました。図鑑、科学読み物、絵本などに、動物や鳥、魚などの絵を描いてご活躍されているのですが、その原画はとてもすばらしく、繊細な自然描写の中に描かれた生きものたちへの愛情が伝わってきて、感動したのを思い出します。

その金尾恵子さんがお料理上手で、5月13日にペンションマキノで、金尾さんが作られるエスニック料理を囲んでの、交流会が開かれました。

[写真「生春巻きとクスクス展」]
[写真「トンムヤンクン、etc」]

生春巻き、トムヤンクン、クスクス、香り高いタイ米にグリーンとレッドのカレーetc。デザートには、タピオカとフルーツとなんと野菜のくわい(シャキシャキ感がとてもぴったり)のココナツミルク。

そのお料理に、当工房の器を使わせていただきました。器そのものだけででなく、お料理を盛ったところを、沢山の方に見ていただける機会をいただけ、感想なども伺え、とても嬉しく、新たな創作の力にしていきたいと思いました。

[写真「民話の語り」]

おいしいお食事の後には、禅定正世さんの民話の語りと再話講座受講生による再話作品の語り(ブログ1/16参照)やコカリナの演奏もあり、大満足の一日でした。

関連ウェブ・ページ

黒米と春の器

  • 投稿者:Yuuta
  • 2006年3月12日(日)10時16分
[[黒米](写真)

すぐお隣のマキノ町にあるマキノピックランドの青果売り場で買った黒米で、おにぎりを作って野沢菜を巻いてみました。この黒米は、白米に5%ほど交ぜて炊くだけでお赤飯のようなきれいな赤い色になり、もちもち感が出ていつものお米が、一味違ってとてもおいしくなります。

[[おにぎりとスープ](写真)

使っている器は、この春の新作のひとつ、フリーカップとソーサーです。あちらこちらで聞こえだした桜の開花情報。早く行きたいお花見を「お花見ねこ」に託して描いてみました。他にスミレと野葡萄の柄があります。

フリーカップは、コーヒー、お茶、スープ、焼酎カップはもちろん、小鉢などとしても色々楽しんで使ってもらえたら嬉しいです

[お花見猫(1)](写真)[お花見猫(2)](写真)[お花見猫の裏側](写真)[中にも桜の花びらが](写真)[フリー・カップ&ソーサー 菫(すみれ)](写真)[フリー・カップ&ソーサー 野葡萄](写真)

関連ウェブサイト

春が恋しいので、菜の花のパスタ

  • 投稿者:Yuuta
  • 2006年2月4日(土)17時57分

一昨日は風曜日さんの搬出に、大津まで行ってきました。こちらはまだしっかり雪が残っているというのに、今津を出るとほとんど雪はなく、仰木の里の風曜日さんのお庭にはビオラなど咲いていて、もうこのまま春になってしまいそうなたたずまい。それなのにそんなに離れていない今津に帰ってくるとまだまだ春は遠いなと感じてしまいます。

そこでせめてお料理だけでも春らしく、八百屋さんに出始めた菜の花でパスタを作りました。菜の花のほろ苦さと可憐な彩りが大好きで和え物にしたりサラダにしたり、今回はイカとエビを入れてパスタにしてみました。それと風曜日さんで分けていただいた「七曜工芸」の初採りひじきは、水に戻すと潮の香りがパッと広がって、大根ときゅうりをあわせて香り高いひじきサラダにしました。今回はSigeruの器に盛ってみました。

使っている食器

  • Sigeru 8寸 鉢
  • Sigeru 楕円鉢
  • Sigeru コーヒー・カップ&ソーサー

Sigeru の食器の頁は、こちらに移動しています。

関連ウェブ・ページ

  • 七曜工房はなばたけ / てふてふ氏)